アクティブラーニングで育成する学習者像(ロボットを育成しないために)

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日本の学校現場にアクティブラーニングが推進されています。学習指導要領案では、「アクティブラーニング」という言葉は使用されておらず、現場はさらに混乱の渦に巻き込まれています。今回の記事では、アクティブラーニングで育成する学習者の目標像について考えたいと思います。
学習

アクティブラーニングで育成する学習者像

アクティブラーニングの柱は「主体性・協同性・創造性」です。これをベースに考えるならば、「試験が得意で偏差値だけが高い学習者」を目標にはしていないことになります。試験が得意で偏差値だけが高い人というのは、しばしば与えられた事柄しか実行できません。いわゆる「指示待ち人間」となり、自分から主体的に動いて物事を動かそうという意思が弱いです。また、試験が得意で偏差値だけが高い人は、しばしば他者と協力することができません。組織をかき乱すだけで、周りとの協調性がないことが多いです。さらに、試験が得意で偏差値だけが高い人は、自分の力で「0から1を作り出すこと」が出来ません。そういう人ができるのは、せいぜい他者からの引用のみで、自分の乏しい人生経験も相まって、自分からクリエイティブに物事を創造する力が欠如しています。アクティブラーニングでは、以上のような学習者を生産せず、逆のベクトルを向いている「人間」を育成することが目標とされています。いうならば、上記で挙げたような受験エリートはロボット以上の働きができない人物だとみなすことができるでしょう。ロボット程度の仕事しかできない人物は、やがて人工知能に置き換えられます。アクティブラーニングでは、ロボットではなく、人間らしいみずみずしい感性を持った魅力あふれる「人間」を育成することが目指されているのです。
学習者
このように、アクティブラーニングの柱から考えるならば、アクティブラーニングが目標とする学習者像とは、ロボットではなく人間らしい人物だということになります。これまでの社会では、ロボットのような人物でも通用していたかもしれません。しかしこれからの時代は、情報化社会がさらに加速化され、複合的で複雑な社会が加速化されます。そんなときに、一律にしか物事を考えられない受験エリートではなく、感情表現豊かで、人間らしさのあふれる人物が期待されます。アクティブラーニングは、これからの時代に適合した人物を育成するために重要な要因です。アクティブラーニングを単純否定/単純肯定するのではなく、そのいい部分を授業実践に取り入れることによって、教師たちの学びも深まるのではないでしょうか?