中学校・国語科のアクティブラーニング事例(説得力比べ)

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アクティブラーニングの柱は「主体性・協同性・創造性」です。この柱を達成するために、「ディベート」が注目されています。学習者同士が語り合い、お互いの意見を交流させることです。今回の記事では、中学校・国語科のアクティブラーニングの事例として、「説得力比べ」を紹介したいと思います。アクティブラーニングにおいて、「言語能力」は大切な要因であり、これからの世の中を生きるためには、「ことばの力」がなくてはいけません。ことばの力を育むために、今回の記事が教師の方々に参考にされば、これ以上の喜びはありません。
ディベート

説得力比べ

この活動は、まずあるお題を決めます。それに対して、ペアーになった学習者が、お互いの主張をするというものです。このとき、自分の意見の根拠になるような「理由」をきちんと語れるかどうかがカギとなります。その「理由」も主観的な理由ではなく、誰もが納得できるような客観的なものが望ましいです。例えば、「学校へは制服を着ていかなければならない」というお題に対して、賛成の意見を獲るのであれば、「自分が制服を着たいから」という主観的なものではなく、「多くの生徒が自分の私服を選ぶのに困ると言っている」というようなきちんとした「データ」を基に、立論する必要があります。この活動を通じて、学習者は「自分の意見を客観的に説明して納得させる」という力を養うことができます。大学へ入ると、論文を書かなければなりませんし、社会に出ても、客観的に説明することは重要になってきます。そうした「生きる力」を身に着けるために、このような簡単なゲームを活用するといいと思われます。ペアーである程度活動をこなしたら、4人グループになって、2対2で説得力比べをしてみてもいいでしょう。2人のペアーがもう1組のペアーと語り合います。ここで、自分のペアーのパートナーと協力しながら言語を組み立てていくことが求められます。また、この活動は厳粛なるディベートではありませんので、「勝ち/負け」は重要ではありません。それよりも、相手の気持ちを尊重したうえで、自分の意見を言えるかどうかというところがポイントになってきます(ディベートのお題もインターネットなどで簡単に手に入ります)。
ディベート
こうしてアクティブラーニングの柱である「主体性・協同性・創造性」が養われることになります。この活動を通じて、学習者はことばを大切にするようになります。ことばを大切にしない大人には育ってほしくないですよね。アクティブラーニングは単なる指導方法論の域を超えて、どのような社会を作りたいか、という教育的な「望み」のことを指します。「こんな社会を作りたい!そのためにはこんな学習者に育ってほしい」という希望を、教師はいつまでも持っておきたいものです。