アクティブラーニングにおけるリフレクション-教師が理論を学ぶこと-

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アクティブラーニングにおいて、リフレクションの重要性が高まってきています。今回の記事では、リフレクションにおいて、教師が理論を学ぶことが重要だということに関して考えたいと思います。常に優秀なメンターに恵まれるとは限らない教師は、自分で自分の成長を促すために、理論を学んでおくと良いです。今回の記事が、アクティブラーニングリフレクションについて悩んでいる教師の方々にとって、手助けになれば、これ以上の喜びはありません。

教師7

教師が理論を学ぶこと

リフレクションにおいて、重要なのは、自分の授業実践をはじめとする日常的な実践を振り返ることです。この「振り返り」について、学術的な理論を学ぶことが重要になります。理論を学ぶというと、実験のための仮説を立てるというイメージが強いようですが、ここでの理論の機能は「振り返り」です。自分のやっている実践が正しいという保証ができる教師は1人もいません(中には自分の実践こそが正しいと信じて止まない教師もいるようですが)。その中で、「何が正しいか」という1つの見立てとして、理論は大いに役に立ちます。

教室

理論というのは、長年の研究者による思考や議論を重ねて洗練されていきた、いわば「信頼できる見立て」です。この理論を日常的に使いこなすことができるようになれば、リフレクションの幅が広がります。このとき、「理論」というのは、心理学実験のような理論のみならず、広い意味での「人間理解」のための理論です。もちろん、理論ばかり学んで頭でっかちになることは推奨できませんが、実践者の奥深さというのは、下手な研究者を超えており、そのバランスを崩すことはほとんどないように思われます。こうして、理論という武器を手にした教師は、自分の実践を振り返り、内省するプロセスにおいて、さらに新しい理論を生み出すことができるようになります。いわば、理論によって実践を新たに理論化するということです。ここで、1つの例として、英語教育の優れた実践者である田尻悟郎先生について、倫理学者のレヴィナスの理論を用いて分析した例を挙げておきます。

田尻悟郎先生の授業観-レヴィナス『全体性と無限』を援用して-

このように、理論理解は教師の武器になります。理論は現場を知らない机上の空論と切り捨てるのではなく、教師は理論の面白さを知っておいても良いのではないでしょうか?アクティブラーニングだけでも、様々な学術的な理論が背景にされています。その基本的な知識を学ぶことから、リフレクションは始まるのではないでしょうか?