アクティブラーニングにおけるリフレクション-聞き手の役割-

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アクティブラーニングにおいて、リフレクションの重要性が高まってきています。今回の記事では、リフレクションにおける聞き手の役割について考えたいと思います。リフレクションの短所として、自分を否定的に見つめすぎてしまうことが挙げられます。それを乗り越えるために、「やさしい聞き手」の存在が必要になってきます。この記事が、アクティブラーニングリフレクションに悩む教師の方々に手助けになれば、これ以上の喜びはありません。

教師8

聞き手の役割

リフレクションは、カウンセリングに似ています。優れたカウンセラーというのは、ほとんど「アドバイス」も「批判」もなしに、クライエントの自己を引き出し、変容させることができます。リフレクションにおいても、ただ単に「振り返れ」と言われても、教師は途方に暮れることでしょう(このあたりのバランスをとれた発言をしている研究者はほとんどいないように思えます)。そこで「聞き手」の役割が重要になってきます。聞き手は批判することもなく、しかしながら放任主義にもならず、教師の成長を助けます。批判されると、当事者というのは自己否定に陥ります。自己否定はあくまで手段であって目的ではありません。成長のプロセスにおいて、教師が自発的に気づき、行動することの方が重要です。ですので、聞き手は批判をせず、共感的な理解者になる必要があります。また、放任してもいけません。人間というのは欲求の達成を求めるものです。この場合、他者から見放されたと感じてしまった人間は、やはり自己嫌悪に陥ります。このような短絡的な聞き手ではなく、質の高い、「やさしい聞き手」が求められるのです。自分が安心して自己開示できる聞き手の「存在」が、教師の成長を手助けし、ゆくゆくはそれがより良い社会の構築のためにつながっていきます。

聞き手

これから求められるのは、お互いがお互いを「監視」するような社会ではなく、お互いが差異を認め合う「やさしい社会」ではないでしょうか(これについても新自由主義的な思考・発想方式にどっぷり漬かった人間にはほとんど理解されないのですが…)。アクティブラーニングにおいて、学習者の声を聴きとろうとするのならば、自分の声も拾ってもらう経験をし、その感情体験を大切にしなくてはいけないのではないでしょうか?このリフレクションのプロセスにおいて、自己の中身を言語化することが重要になってきます。次の記事では、リフレクションにおける言語化について考えたいと思います。