中学校におけるictを活用したLHRのアクティブラーニングの事例(学校生活の思い出のスライドショー作り)

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そろそろ学校も卒業式のための準備を始める時期ではないでしょうか?学習者の一生に残るセレモニーとして、すばらしいものにしなければなりません。今回の記事では、中学校におけるictを活用したLHRのアクティブラーニングの事例として、学校生活の思い出のスライドショー作りについて取り上げたいと思います。従来、学校生活の写真展のようなものは教師が用意していたかもしれません。それをこれからはictを活用して、学習者自身に行わせる取り組みに変えていこうというのが、今回の記事の提案です。
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思い出の整理

まず、学習者をグループに分け、学校生活について振り返りをさせます。それぞれの学年のイベントなどを整理したワークシートを用意し、思い出について整理します。そして、これまでの学校生活の写真を用意します。教師がデジタルカメラで撮影したものを、タブレットPCに取り込んでおくと良いでしょう。スライドショーに取り込む写真を学習者自身に選ばせ、それに対するアフレコの原稿を完成させます。まずは、手本として教師が学級の1年間(すなわち3年生のときのもの)のスライドショーを見せるといいかもしれません。手本がしっかりしていないと、学習者は混乱してしまいます。写真の配列など、どう観客に提示すれば効果的かを考えさせます。中学校において、アクティブラーニングで身に着けた力を総動員するのが、この活動の目標です。学習者に協力させながら、スライドショーの準備を行います。
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スライドショー作りと協同学習

 

下準備が出来たら、グループごとにスライドショーを作らせます。このとき、写真の順番や位置、BGMなど考慮するべき要因は数多くあるので、教師はうまくファシリテーターとして機能しながら、学習者を支援します。グループごとにスライドショーが完成したら、教師がチェックを行い、卒業式まで見せ場を待つのも1つの手だと思います。このようにアクティブラーニングというものは、学習者同士でだけではなく、教師と学習者同士の学び合いなのです。「こんなこともできいのかな」という姿勢で学習者に対応する教師もいるようですが、そのような姿勢では、学習者に心理的なストレスを与えるだけで、何も効果はありません。大事なのは、安心して学習ができる環境を、教師が試行錯誤しながら、築き上げることです。なにも現状の学校教育に協同学習を取り入れる必要はないという意見もあるようですが、果たして、過去の学校教育を受けて育った社会人たちが、みな幸せな生き方を現在送っているかということを考えなければなりません。点数をとる技術ばかり教え込まれ、他者と協力できないように「生産」された学習者は、どのような人生を送るでしょうか?教育は、その場しのぎで終わらせるではなく、長いスパンで考える必要があります。「あのとき〇〇先生が言っていたことはこういうことだったのか…」と5年後、10年後に学習者に思わせることも教育です。教育は5年や10年、あるいはそれ以上のスパンをかけて完成に近づいていくのです。協同学習を取り入れず、自分だけのスタイルで教育を行っている教師は、自分がそれほどまでに教育に自信をもっていいのか、自問させなくてはいけません。教育を短絡的・無思考的にとらえるのではなく、多面的にとらえたとき、アクティブラーニングに対する「偏見」はなくなるのではないでしょうか?