中学校におけるictを活用した社会科の授業の事例(真田幸村の業績)

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従来のアナログ式の授業に、ictの要素を組み込めば、より深い、質の高い授業が可能になります。今回の記事では、中学校におけるictを活用した社会科の授業の事例について取り上げたいと思います。歴史上の人物の業績をまとめて、発表するという活動で、具体歴として真田幸村を取り上げたいと思います。
真田幸村

タブレットPCで真田幸村の業績を図でまとめる

従来の歴史の授業とは、教師による一方的な解説による、年号をはじめとした知識の暗記に終始していたかもしれません。アクティブラーニングでは、学習者の主体的な学びを引き出すことが目標になっています。ここで、教師が用意するのは、グループに分かれた学習者へのタブレットPCです。これを使用して、学習者はインターネットで真田幸村について調べます。歴史上の有名な人物より、少し影に隠れた人物を取り上げると、歴史の見方が変わります。事前に、学習者個人個人で真田幸村について調べさせます。ここは特にやり方を限定せず、本を使用してもよいし、図書館に行って調べてもよいこととします。学習者が学級の授業へ帰ってきたら、グループでタブレットPCを使用して調べ学習を行います。部品を配置したデジタルワークシートをタブレットPCの中に取り込んで置き、インターネットで調べた情報や挿絵などをそこに取り込ませます。デジタルワークシートには、真田幸村の家族関係、他の人物との関係、時系列に沿って出来事をまとめる年表などを取り込んでおくとよいでしょう。時代劇の知識なども利用しながら、自分たちなりの真田幸村像を作っていきます。真田幸村という歴史の中では敗北者である人物に、改めて光を当て、業績をよみがえらせる活動は、他者へのまなざしや思いやりといった人間らしく生きるために必要な力も、学習者に育むことができます。
真田幸村

真田幸村の業績について発表会

グループでの調べ学習、図を使ったワークシートの作成が終わったら、グループごとの発表会に移ります。事前にプレゼンテーションの基本について学ばせておく必要があります。また、聞き手も効果的な聞き取り方(あいづちなど)を学び、質の高いコミュニケーション空間を作るのがアクティブラーニングにおいても大切です。大型ディスプレイに、タブレットPCの図を取り込み、発表活動を行います。それぞれが図にまとめた真田幸村の業績を見ても、1つとして同じ発表などないはずです。教師はこの「差異」に感動しなくてはいけません。教師が自分の持っている知識(答え)に執着しては、質の高い授業は成立しません。あらゆる解釈を許し、学習者から新たに学ぶほどの姿勢がないと、「教師」とは言えません。学習者から学ぼうとする余裕、好奇心が教師には必要です。アクティブラーニング教師と学習者の協同によって、より深いものになっていくのではないでしょうか?