困難校におけるアクティブラーニングの課題(2)ー創造性ー

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前回に引き続き、困難校におけるアクティブラーニングの課題について取り上げたいと思います。今回の記事では、アクティブラーニングにおける「創造性」と困難校との関係について考えたいと思います。実は、創造性というのは、進学校よりも困難校の方が、馴染みやすいものであることはあまり知られていません。今回の記事が、困難校に勤められている教師の方々に参考になれば、これ以上の喜びはありません。
教室

「荒れ」と「創造性」

実は「荒れ」というのは、それ自体が「創造性」の発揮でもあります。学習者たちは自分たちの中にある「何か」を外に出したくてたまらないのです。それを家庭あるいは学校、地域で押さえつけられ、自分たちの創造性の発揮する場面を失ってきたことが多いのです。そうして、学習者たちは自分たちの創造性を「荒れ」という形で、反骨精神をむき出しにしながら表現します。本来、創造性というのは、抵抗と不自由の中で生まれます。権力者たちにあらゆる形で、自分たちのことを表現してきた芸術家のことを考えるとわかりやすいでしょう。天才であるジョン・レノンもアメリカ合衆国ではFBIの監視下に置かれました。そこで平和に対する鋭敏さを育てていき、あれほどの芸術を生み出したのです。また、ユダヤたちは、ナチスドイツによる迫害を受けて、アメリカ合衆国へ亡命しました。そこで生み出したのがハリウッドという財産でした。このように、創造性というものは、抵抗や不自由の下によって目覚め、発揮される概念なのです。
学習者

創造的な活動を授業で!

そこで、学習者たちのやり場のない「表現したいという欲求」を、授業で表現させてはいかがでしょうか?アクティブラーニングの柱の1つは、この創造性です。以前取り上げた国語科における「本づくり」の実践などがこれにあてはまります。さらに広く「創造性」について考えると、自分たちの中にある「何か」を言語で表現させることも立派な創造性を育む活動です。英語科の実践や他の教科における言語化のプロセスは、学習者の創造性を育むために重要なものです。何も英語の授業だから、英語しか取り上げてはいけないというルールはありません。例えば、美術、あるいは建築科のような英語の授業があってもよいと思います。それこそ教師の狭い視野による創造性が、学習者たちの創造性を育むことを妨害してはいけません。優れた教育実践者たちも、授業に創造性を取り入れた実践を数多く残してきました。それらを参考にして、自分たちだけのアクティブラーニングを作り上げることも大切だと思います。次の記事では、困難校におけるアクティブラーニングの課題のシリーズの最終編として、「自己肯定感」について取り上げたいと思います。