困難校におけるアクティブラーニングの課題(1)ー協同性ー

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アクティブラーニングを実践しようとしても、学校の風土によって、アプローチを変えないといけないのは確かです。今回の記事では、困難校に置けるアクティブラーニングの課題について取り上げたいと思います。いわゆる「荒れた学校」では、学習者を席に座らせることすら困難なこともあり、アクティブラーニングを実践するのはかなり難しいと考えられます。今回の記事では、それについて考えていきたいと思います。
教室

教師と学習者の信頼関係を築く

アクティブラーニングの柱でもあり、強みでもあるのが「協同性」です。実は、進学校よりも困難校の方がこの「協同性」はなじみが良いのです。もちろん、学習者にとって、かなりレベルの高い教材などを学ばせても、逆効果になります。しかし、低すぎるレベル(例えば、困難校の高校1年生に英語の授業でアルファベットをメインとして取り上げるなど)も学習者のコンプレックスを増強させ、学習に対するモチベーションを下げてしまいます。ですので、学習者が「協力すれば解決できるレベル」を目指します。意図的に、1人では困難な課題に取り組ませ、協力するムードを作るのです。困難校では、学習者が席に座らないなど、授業すら成り立たないことも多いでしょうが、そこは教師と学習者の信頼関係などの要因も考慮すべきです(ほかでもない私も困難校で勤務をしていましたが、人間関係が築けた学級も確かにありました)。大多数の学習に意欲のない学習者に語り掛けるのではなく、少数の学習をきちんとやろうとする学習者に語り掛けることも大切です。案外、学習者は教師の言うことよりも、他の友人の言うことを聞くこともあります。学びというのは伝染するものです。1人の学習者から別の学習者へ。1つの学級から別の学級へ学びが伝染することも大いにあり得ます。「困難校だから無理だろう…」というような諦めではなく、まずは人間関係を築いていくことによって、アクティブラーニングは実現可能なものななります。
学習者

協同性をうまく活用する

これまで言ったように、困難校だからと言って、アクティブラーニングは不可能なものと決めつけてはいけません。むしろ生徒指導のことを考えると、アクティブラーニングの実践を積極的に取り入れたほうが良いこともあります。学習者は人間であり、本来協同的な生物です。形はどうあれ、学習者同士が協力することがあれば、それはれっきとしたアクティブラーニングの第一歩です。例えば、教師に対抗する形で、学習者が協力し合うこともあるかもしれません。教師にとってはあまり面白くない光景ですが、そこに目くじらを立てず、しっかりと学習者のことを信じる必要があります。きっかけがつかめれば、学習者は学びを始めることもあります。そうして時間をかけて、教師と学習者の人間関係も改善されることもあるのです。ですので、教師は学習者の協同性を十二分に活かし、引き出す必要があります。繰り返しますが、教師は学習者を信じることが必要です。次回の記事では、アクティブラーニングにおける「創造性」と困難校の関係について取り上げたいと思います。