中学校における社会科のアクティブラーニングの事例(地理)

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社会科の地理という科目は、暗記教科として捉えられることが多いです。しかしながら、本来の地理という科目は、他の地域に住む人々の生活や暮らしに思いをはせ、想像力を養うことが大切なのです。その地域の気候によって生活が制約され、文化が生まれ、名産品などが生まれる…など、地理ほど「他者へのまなざし」を養える科目はありません。この記事では、中学校における社会科のアクティブラーニングの事例として、地理の授業の実践について取り上げたいと思います。
イギリス

地図帳で気候について調べる

では、地理におけるアクティブラーニングの事例について取り上げたいと思います。例えば、イギリスの文化などについて取り上げてみましょう。まず、地図帳で学習者にイギリスの位置について調べさせます。ここは従来の個別調査学習で構わないでしょう。個人で調べさせたら、教師から手短に解説を行います。イギリスは高緯度になるのにもかかわらず、雨温図などを見ると、温暖な気候であることを気づかせます。それは偏西風により、温かい空気が流れてくるためだということに気づかせます。ここで大事なのが、従来の教師による一方的な解説だけで終わらせるのではなく、教師と学習者が対話を通じて、学習者に気づかせることです。気候的な、イギリスの背景が理解できたら、本格的に調べ学習に入ります。
イギリス

イギリスの文化などについて調べる

気候的な背景が理解出来たら、実際に資料を使用して、イギリスの文化などについて調べ学習に入ります。4人程度のグループを作って、協同学習と学び合いによって調べ学習を行うと良いでしょう。このとき、(1)気候との関係、(2)日本との比較について考えさせることが大切です。イギリスに住む人々の衣・食・住を中心に、温暖な気候の特徴とつなげて考えさせます。1つの知識を単に独立した意味として理解させるのではなく、あらゆる知識を融合させ、つなげて意味を理解させることが大切です。そして、日本も温暖な気候であることを改めて確認させ、イギリスと日本の文化を比較させます。イギリスと日本の共通点と違いがここで浮き彫りになってくるでしょう。そして、日本では当たり前になっていることが、他の文化圏ではそうではないというところにまで思慮をつなげていけば良いです。また、日本とイギリスの関係について歴史と融合させて学びことも大事です。地理の学習は、英語など、他の教科との結びつきで考えるとなお良いと思います。基本的に、文化について学習する際、社会科では文化のコアの部分を学び、英語科ではそれによって、人々がどう思考し、行動し、判断しているかというコミュニケーションの点に着眼点を置くと良いです。アクティブラーニングも個々の教科や科目を独立した領域としてとらえるだけではなく、様々な領域をつなげ、融合して考えさせることがポイントです。単純な教科教育ではなく、「学問」として学びを考えることで、アクティブラーニングは進化していくのではないでしょうか?