アクティブラーニングには習熟度別学級と複式学級のどちらが向いているの!?

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近年、学校教育において習熟度別学級が増加しています。学習者の習熟度によって、クラスが分けられ、授業を受けるというものです。一方、複式学級というシステムも増えています。あらゆる学力・学年の学習者が一堂に会して授業を受けるというものです。この記事では、ある意味で別のベクトルを向いている習熟度別学級複式学級は、どちらがアクティブラーニングに向いているのかを考えてみたいと思います。結論から言えば、アクティブラーニングに適しているのは「複式学級」の方です。その理由なども含めて、今回の記事を記したいと思います。
学習者

習熟度別学級

習熟度別学級では、学習者が様々な観点によって、レベル分けされることが前提とされています。一見、学校教育において効果が発揮されると考えられていますが、日本の多くの習熟度別学級はうまく機能していません。その理由として、レベル分けによる学習者のモチベーションの低下が挙げられます。学習者は成績によって乱暴に区分けされることにより、モチベーションが低下するのです。学習者を成績によって序列化することは、学習者にとってはある意味で「暴力」です。また、あくまでシステム的に成績により区分けされることによって、学習者は不本意なクラスに入れられることも考えられます。このような理由から、習熟度別学級は、アクティブラーニングとも相性が悪いとされています。アクティブラーニングの主眼は「協同学習」や「学び合い」ですが、同じレベルの学力などの背景を持つ学習者が集まっても、それが上手く機能しないのです。「学び合い」とは「差異」が前提とされて発揮される営みです。成績向上を目的とする塾では、序列化「見える化」によって役に立つかもしれませんが、学校教育、特にアクティブラーニングにおいては、上手く働かないのはこのためです。
体育館

複式学級

複式学級とは、様々な学力や学年の学習者が集まって1つの教室で学ぶというものです。このシステムによって、学習者に「差異」が生まれます。そうすると、アクティブラーニングの主眼である「協同学習」や「学び合い」が上手く機能するのです。また、差別性もなくなり、学習者は不毛なコンプレックスも抱かなくてよくなります。ここで1つの実践例として挙げたいのあが、「集合型アクティブラーニング」です。これは簡単にいえば、体育館などに学校全体の学習者が集まるものです。体育館の至るところに小さな「教室」を設置し、それぞれで学びを深めていきます。時には、他の「教室」の学習者との交流も行うこともあります。学習者の緩やかなコントロールとケアが整っていないとなかなか成功は難しいかもしれませんが、この方法によって確かな学びを実現させている学校も報告されており、これからの時代の新しい「授業」になり得ます。他の学年の学習者と交流することによって、深い学びだけではなく、従来の「受験対策」にも効果が発動されます。低学年の学習者は高学年の学習者という「先輩」の学び方を間近で見ることができ、モチベーションも向上すると言われています。さらに、体育館などの空間に教師が多数集合することによって、教師同士が授業を見せ合うことになり、教師同士の指導法などの向上などにもつながります、教師にとっても「学び合い」の場になるのです。これからの時代の教育は、従来の殻で包まれたままではいけません。アクティブラーニングなどを好例として、良いものは取り入れ、良くないものは改良することによって、学習者を大切にする教育は生まれるのではないでしょうか??