高校における英語科のアクティブラーニングの事例(音読)

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英語科という教科は、アクティブラーニングの実行が最も難しい教科の1つであるとされてきました。しかし、実際にアクティブラーニングの実践を行っている実践者もいるわけで、必ずしも「英語科アクティブラーニングを行うことは不可能」とは言えません。今回の記事では、高校における英語科アクティブラーニングの事例として、音読活動について取り上げたいと思います。従来の機械的な音読活動を超えて、学習者同士の交流を交えた音読について今回は取り上げます。 音読

Chase Reading

まずはchase readingからです。最初に、学習者にペアーを組ませます。2人でじゃんけんをさせ、先攻と後攻を決めます。まず先攻の学習者が教科書などの本文を音読します。それに続いて、後攻の学習者が音読を行います。先攻の学習者は後攻の学習者に追い抜かれないように、後攻の学習者は先攻の学習者へ追いつくように音読を行い、ちょうどよいスピードで音読がなされると言われています。これは音読活動のウォームアップとして行うと良いでしょう。
音読

学習者同士でシャドーイング

続いて、協同的なシャドーイングについてです。再び学習者にペアーを組ませます。先ほどのペアーと変更してもよいですが、慣れた学習者同士の方が実践しやすいのでしたら、無理にペアーの組み合わせを変える必要はありません。再びじゃんけんをさせ、先攻と後攻を決めます。まず、先攻の学習者が本文を音読します。読み終わったら、後攻の学習者が先攻の学習者の音読を再現します。このとき、先攻の学習者は文章のどこでストップしてもよいと指示しておきます。つまり、先攻の学習者と後攻の学習者の人間関係がこの活動のカギを握るということです。先攻の学習者が意地悪をして、長めの文章を読むことも考えられます。しかし、協同学習によって、それを乗り越えなければなりません。普段のクラスマネージメントがものをいう活動と言えるでしょう。
音読

サイト・トランスレーション

最後はサイト・トランスレーションです。再びペアーの学習者に先攻と後攻を決めさせたら、今度は先攻の学習者が一文ずつ文章を音読します。それに続いて、後攻の学習者はその英文を日本語訳します。通訳のような活動をペアーの学習者に行わせるわけです。このとき、日本語訳は前もって、全体で共有しておくことがポイントになります。それを活用して、学習者は瞬間的に、英文を自分なりの日本語に置き換えることを求められます。学習者のこころと身体がつながっていないとできない活動であり、高度の学力が求められる活動ではあります。私の経験では、多くの中学生には困難な活動だと言えます。しかし、学習者が協力して、英文を日本語訳に通訳するという協同学習の要素が入っており、アクティブラーニングの基本的な活動としてはうってつけです。音読も、教師が音読し、それに続いて、学習者が一斉に音読するのではなく、ペアー活動を駆使したものにすると、英語の音読の授業がアクティブラーニングへと蘇ります。