アクティブラーニングを成功させるために必要な3つのこと(カリキュラム篇)

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制度サイドから急進的にトップダウン式で降りてきた印象のあるアクティブラーニングですが、本来、大学教育において先行研究が積み重なれてきた「指導法」です。しかし、アクティブラーニングを実践するのは難しいという話もよく聞きます。今回の記事では、アクティブラーニングを成功に導くために必要なことを整理したいと思います。今回は、アクティブラーニングを成功させるために必要な要素である「カリキュラム」に関してまとめたいと思います。
学習者

年間指導計画

まず、年間指導計画ですが、学校で統一したほうが良いでしょう。もちろん、各学級のカラーに合わせて、臨機応変に変えていく必要がありますが、「学習する内容」は統一しておいた方が良いです。全体の「型」をしっかりとしたものに整えていれば、後の調整は比較的自由に行うことができます。このとき、「評価」に焦点を当ててしまうと、アクティブラーニングの醍醐味である協同学習や学び合い、体験学習、発見学習などの要素の機能にまで制約がかかってしまうため、評価に重点を置くより、「学習内容」をきっちりと決めておいた方がよいでしょう。ポートフォリオなどを用いた、多層的な評価が必要になります。ですので、「年間『指導』計画」というよりは、「年間『学習』計画」(あるいは「到達目標」)という名で呼んだ方が適切かもしれません。
学習者

モジュール・システムの導入

モジュール・システムとは、ある学習時間を単位にして、学習をモジュール的に分割していくことです。例えば、従来のような50分を1つの授業として見ることにこだわるのではなく、15分単位で、授業の計画を練ることが挙げられます。15分を1単位とすれば、60分授業が設定されることが通例となっていくでしょう。その60分の授業の中で、解説は最小限にとどめ、仮説検証の時間、協同学習・学び合いの時間、演習の時間、振り返りの時間など、15分を1単位として、学習を計画していくことになります。このように、50分を1単位の授業として見るのではなく、学習時間を小分けにして、それを積み重ねていくことが大切になってきます。
学習者

1単位の授業の目標

ここまで計画が立てて、初めて1単位の授業を計画します。つまり、(1)1年間に学習する目標を決める、(2)授業時間を柔軟にするというプロセスを経て、1日1日の授業が組み立てられていきます。このとき、アクティブラーニングはあくまで「方法論」であり、アクティブラーニング自体が目標になることは避けた方がよいでしょう。どういうことかと言えば、ペアー学習やグループ学習を行う事だけが目標となってしまい、肝心の題材と学習者に身に着けてほしい学習内容が希薄になってはいけないということです。題材選びにも、アクティブラーニングを効果的に活かすものとそうではないものがあり、このバランスを取ることが大切になってきます。アクティブラーニングの重要性はこれまでの記事でも語っていますが、大切なのは「学習者をどのような人間に育てたいか」という理念です。それを踏まえて、協同学習、学び合い、体験学習、発見学習の良い要素を兼ね備えたアクティブラーニングについて検証していくことが重要ではないでしょうか?