大学における歴史のアクティブラーニングの事例(北川智子先生の事例)

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教科書を読む、年号を暗記する…従来の歴史の学習と言えば、そのようなイメージだったのではないでしょうか?今回の記事では、アクティブラーニングを取り入れた歴史の授業として、北川智子先生の事例を紹介します。北川智子先生は『ハーバード白熱日本史教室』などの著書でも知られており、歴史研究家・教育家の第一人者でもあります。北川智子先生がアクティブラーニングを活用して、どのような授業を行っているか、今日はそれについてひも解いていきましょう。
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1.北川智子先生とは!?

北川智子先生はカナダのブリティッシュ・コロンビア大学で数学と生命科学を専攻し、同大学院でアジア研究の修士課程を修了させました。そして、ブリンストン大学で博士号を習得しました。2009年から3年間、ハーバード大学で教鞭をとり、現在はイギリスのケンブリッジ・ニーダム研究所を拠点としています。男性中心の日本史に対して、女性からの視点を斬新に取り入れ、「レディサムライ」という論点の下、研究を行ってきました。北川智子先生の学習法は「カジュアルに学習する」ということでも知られており、研究者・教育者として、説得力のある活動を続けています。
参考:
wikipedia「北川智子」

2.歴史のアクティブラーニング

そんな北川智子先生の歴史のアクティブラーニングの事例を紹介します。受講者は100人を超えており、従来の講義型の歴史の授業では対応できないと考えた北川智子先生は、gディスカッション、グループ・プレゼンテーション、ラジオ番組作り、映画作りなど、画期的な講義で学生を魅了してきました。ただ単にテスト勉強をしていい点数を取ることのみを目標にした学習では、社会に出てから必要とされる「生きる力」が身につかないと考えたための発案でした。この中で、ラジオ番組作りですが、まず歴史の知識を身に着けるところまでは、従来の学習法と同じです。しかしながら、その知識を「ラジオ番組」という体制を取って、聞き手に「わかりやすく説明する」という方法がこれまでの学習法と大きく異なります。学生たちをグループに分け、グループごとに、まずはラジオ番組のナレーションを作るところから始まります。そして、学生たちはラジオ番組を面白くしようと、BGMを取り入れるなど、試行錯誤を繰り返しながら、自分たちだけのラジオ番組を作り上げていきます。さらに、映画作りですが、コンピュータを駆使して、自分たちが手に入れた知識を「映画」という「映像」に作り替えていきます。時代劇の映画を、学生たちが作ると考えるとイメージしやすいでしょう。これもグループに分かれ、歴史上の出来事を、現代的に映し出すにはどうすればよいか、学生たちは必死に考えます。このアクティブラーニングの過程で、学生たちはグループで協同することも学び、社会に出てから必要とされる「生きる力」を養っていきます。
参考:
ハーバード大学の日本史教員の見事なアクティブ・ラーニング
Amazon「世界基準で夢をかなえる私の勉強法」
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3.結論

今回の記事で挙げた事例は、かなり難易度の高いアクティブラーニングと言えると思います。手に入れた知識を加工し、それを聴衆にわかりやすく表現するという行為を、他者と協力しながら行う必要があり、大学レベルのアクティブラーニングとしては最適な学習でしょう。これを知って、単に真似するのみならず、その活動の「ねらい」とされる部分をきちんと理解し、自分なりにアレンジしていくことが教師には求められます。アクティブラーニングは、個々の教師たちの「創造性」で進化していくのです。