アクティブラーニングの始め方の例

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アクティブラーニングを始めようと思っても、日常の激務や対応に追われる教師にとっては、かえって重荷になるだけだという指摘があります。今回の記事では、アクティブラーニングの取り掛かりとして、初めの一歩としてできることをまとめていきます。ここで紹介する事例は、他でもない、私が学校現場で働いていた時に、高校の英語の授業で実践していたことです。
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1.はじめに

私は困難校で勤務していました。その学校では、学級経営、校務分掌など多忙を極める毎日を送っていました。朝は7時に出勤し、夜は21時過ぎに帰るという日々でした。しかし、アクティブラーニング、とりわけ協同学習の有効性を、直感的に実感していた私は、なんとかそれらを授業に取り入れられないかと模索し続けました。そこで、まずは授業を担当しているある学級をターゲットにし、アクティブラーニングを模倣した取り組みを行うことにしたのです。

2.学習者同士の教えあい

まず、私は英語の授業の構成を(1)洋楽、(2)新出単語の導入、(3)本文の聞き取り、(4)本文の訳、(5)音読という型で固定し、そこでアクティブラーニングを実践できる機会を探しました。困難校で、アルファベットもまともに書けない高校生がいる学級でしたので、初めは苦労しました。そこで、(4)本文の訳の時間に「学習者同士の教えあい」を取り入れることにしました。ここでは、英語の本文と日本語訳をバラバラにした文の集まりを印刷し、ワークシートを作っていました。学級で習熟度が発達している学習者は、容易に英文に日本語訳を合わせていくことができ、時間を持て余していることに気づきました。そこで、そのすでに作業が終わった学習者に「〇〇君/さんに教えに行ってあげて」と促すようにしました。すると、そのすでに作業が終わった学習者も時間を持て余すことがなくなり、私は本当に作業が困難な学習者(特別支援的な援助が必要な学習者)にサポートする時間が増えました。他の作業が終わった学習者にも、その他の困っている学習者に教えに行くように促し、アクティブラーニングの基礎が出来上がりました。
参考:
英語授業での教え合い、学び合い
英語の授業にもっと協同学習を
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3.結論

残念ながら、私の指導力では、世の中でいわれるような名人芸のようなアクティブラーニングを実践することはできませんでした。しかし、アクティブラーニングの根幹部分である協同学習の基礎の要素を取り入れた授業は、少しだけ成功に持って行けたと思っています。一気にアクティブラーニング一色の授業をしようとしても、失敗に終わることはよく報告されていることです。ですので、アクティブラーニングを授業に取り入れたいのであれば、少しずつペアーで協力し合うなどの地道な取り組みから始めることが重要だと思われます。それに学習者が慣れていけば、アクティブラーニングの授業を進化(深化)させていくことは大いに可能性があることではないでしょうか?