学習者に気づかせるアクティブラーニング

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従来の教育観では、学習者に「解説」を多く行い、学習者に「教え込む」ことが是とされていました。しかし、アクティブラーニングでは、「学習者に気づかせる」ことが求められています。アクティブラーニングの掲げる「主体的に思考・判断・行動できる学習者」の育成のために、「気づかせる教育」は重要なことです。今回の記事では、哲学者ソクラテスの問答法を応用しながら、この「気づかせるアクティブラーニング」について考えていきたいと思います。
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1.ソクラテスの問答法

古代の時代、哲学者ソクラテスは、自分が最も賢明であるという悟りを聞きました。そこで、当時賢明だと自己主張を行っていたソフィストたちを試すことにしたのです。その過程で泡られたのが「問答法」でした。これは、他者に質問を投げかけ、他者自身から答えを見つけさせるという弁論法です。ソクラテスは自ら答えを提示するのではなく、ソフィストたちに質問を投げかけていき、答えを見つけさせるという挑戦に出ました。この問答法は、教育、特にアクティブラーニングでも応用することができます。
参考:
wikipedia「ソクラテス」
wikipedia「ソクラテス式問答法」
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2.気づかせる教育

学習者はこれまでの人生経験であらゆる知識を蓄積しています。その組み合わせ方を知らないだけなのです。そこで、問答法により、学習者にこの知識を整理させる必要があります。ある知識Aと知識Bが単に独立してあるだけでは、現実世界での活用は困難です。そこへ、新しい知識Cを提示することによって、AとBを組み合わせ、さらなる新しい知識Cを「発見」させます。この「さらなる新しい知識を発見させること」が「学習者に気づかせる」ことに他なりません。だから、アクティブラーニングの文脈でも、教師はすぐに学習者に答えを言うのではあなく、ヒントを与え、答えを自分の力で発見させることが重要になってきます。この「気づかせる教育」によって、「主体的に思考・判断・行動」するという、アクティブラーニングの掲げる理想の学習者へと導くことが容易になります。学習者は「与えられる」だけの存在ではなく、「自分自身の力で作り出す芸術家」として捉えられなければなりません。
参考:
いかに気づかせるか、いかに「教えない」か
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3.結論

今回は、アクティブラーニングの目標とする学習者に育成するために、「気づかせる教育」という方法論を提示しました。それは、古代の時代から賢者であるソクラテスが実践していた問答法と合致する指導法であり、理論的な裏付けも可能になります。「解説ばかりして教え込む教育」から「気づかせる教育」への転換が、アクティブラーニングでは求められているのです。